影

日の光が空に消えるとき、大地から夕暮れの薄明かりがあらわれる。薄明かり――それは目に見えない何千もの縦隊と何十億もの兵士からなる夜の大軍。とおい昔から光と戦ってきたこの強大な軍隊は、朝が来るたびにあわてて逃げ去り、夕刻になるたびに勝利をおさめ、日の入りから日の出まで君臨し、昼には散り散りになって隠れ家に身を潜め、朝をじっと待っている。

それは山の深淵にも街の地下室にも、森の茂みにも暗い湖の奥底にも待ち構えている。地球の古代の洞窟、鉱山、溝、家の隅、壁の割れ目などに潜んで待っている。ちりじりになって、一見存在しないように見えるが、あらゆる隠し場所を埋め尽くしている。それは木の樹皮の隙間や人の衣服のしわにも、ごく小さな砂粒の下にも潜み、クモの巣の細い糸にもしがみついて、朝を待っている。ある場所から追い出されると、あらゆる機会を見計らって瞬く間に別の場所に移動するのだ。追い出された場所に戻り、まだ誰にも占領されていない場所に侵入し、そして地上に溢れ出す。

太陽が沈むと、薄明の軍隊は密集した隊列を組んで、静かに慎重に隠れ家から這い出てくる。家々の廊下や玄関、照明のない階段を埋め尽くす。戸棚やテーブルの下から部屋の真ん中に這い出てきて、カーテンの周りに佇む。地下室の換気扇や窓ガラスから通りに抜け出て、ひっそりとした静けさの中で壁や屋根を襲い、西の方に見えるピンク色の雲が薄くなるまで、屋根の軒先に潜んでじっと待っているのである。

もうしばらくすると、突然、地面から空にまで及ぶほどの巨大な闇の爆発が起こるだろう。動物は住処に隠れ、人間は家に逃げ込む。生命は水を失った植物のように縮み、枯れ始めるだろう。色や形は無のなかに溶け出し、恐怖や間違い、非行が世界を支配するようになるだろう。

そんなとき、がらんとしたワルシャワの街に、頭上に小さな炎を掲げた奇妙な人影が現れる。まるで暗闇に追われるように歩道を素早く走って、街灯で一瞬たち止まり陽気な明かりを灯すと、影のように消え去っていく。

一年中、毎日である。春が野に花の香りを満たそうとも、夏が嵐を吹き荒らそうとも、秋が気性の荒い強風で道に土煙を巻き上げようとも、冬が雪で空気中に渦を巻こうとも――夕刻になるとすぐに、その人はいつも炎を持って街の歩道を走り抜け、明かりを灯し、そして影のように姿を消すのだ。

あなたはどこから来て、どこに隠れているのか。私はあなたの姿かたちを知らないし、あなたの声も聞けない。あなたの帰りを待つ妻や母はいるのだろうか？あなたの膝の上に乗って首に抱きついてくる子供たちはいるのだろうか？喜びや悲しみを打ち明けられる友人、あるいはせめて日常の出来事くらいは話せる知人がいるのだろうか。

あなたが住む家はあるのか？あなたの名前は？私と同じように、人間らしい欲求や感情を持っているのだろうか？それとも、夕暮れ時にだけ現れて明かりを灯し、影のように消えていく、本当に形も音もない謎めいた存在なのだろうか。

その人影はやはり人間なのだと聞きつけ、住所まで教えてもらった。指定された家に行き、そこの守衛に聞いた。
「通りで街灯に火をつけている人はここに住んでいるのですか？」
「ええ、ここに」
「どこです？」
「その部屋に」
部屋の扉は閉まっていた。窓から覗いてみたが、見えたのは壁際にある寝台とその横に立て掛けられた細長い棒のランタンだけだった。点灯夫はいなかった。
「せめて教えてくれ、どんな人なんだ？」
「誰も知らないよ」
守衛は肩をすくめながら答えた。
「私でさえ彼のことはよく知らない。彼は日が暮れるともう部屋にはいないんだ」

半年後、再び家を訪れた。
「点灯夫は今日も留守ですか？」
「ああ、彼はいないし、これからもいない。昨日埋葬された。亡くなったんだ」
守衛が物思いにふけた様子で答える。
詳しい話を聞き、私は墓地へ向かった。
「墓掘り人、教えてくれ。昨日ここに埋葬された点灯夫の墓はどこだ？」
「点灯夫？」
と、墓掘り人はおうむ返しをした。
「誰が知るか！昨日なんて30人のお客がいたんだ」
「彼は最もみすぼらしい区域に埋葬されたと聞いたんだが」
「そんな故人は25人もいるよ」
「彼は塗装されていない棺桶に入ったと聞いた」
「同じような棺桶の故人は16人も運ばれてきたよ」

こうして私は彼の顔も名前もわからず、墓さえも見つけることが出来なかった。そして彼は死後も生前と同じように、夕暮れ時にだけ見える存在となり、影のように静かで、つかみどころのない存在となったのだ。

人生の暗闇のなか。不幸な人類が暗闇で彷徨う。ある者は障害物に打ち砕かれ、またある者は奈落の底に落ち、誰も確かな道を知らない。迷信で縛られた人間を、不運と貧窮と憎悪が追い詰める。点灯夫たちもまた人生の暗い迷路を彷徨うのだ。小さな炎を頭上に掲げ、小道で明かりを灯し、人知れず生き、かけがえのない努力をし、そして影のように消えていく。

Cienie - Bolesław Prus 
影 - ボレスワフ・プルス

カワイイの目標設定をした

サイコーにカワイイ私になりたいってワケ

カワイくなりたいんだよな〜　「カワイくなること」が私の永遠のテーマでありライフワークであり趣味であるんだよ。

ここでいう「カワイイ」は他者からの評価ももちろん関わってくるけど、なによりも大切なのは、自分が自分のカワイイに納得出来ている状態を目指すこと。

そもそもの話、カワイくなりたい理由は何？うーん、モテたい？意中の存在男性ニンゲンの気を引きたい？正直どっちもある。大いにある。でも一番はやっぱり、「あ〜〜今日の自分めっちゃカワイイわな。。。」というアゲな精神状態を維持すること。

自分サイコーにカワイイじゃんという自己評価（自己暗示とも言う）があれば、別にこれといって良いことがない日でも、傘忘れて雨に降られちゃった日でも、データ保存してない状態でイラレが落ちたクソみたいな日でも、比較的元気に過ごせる。

それに、カワイイは作る過程そのものが楽しい。洋服を選んだり爪を塗ったりするのは、ものづくりの感覚に近い。私はとにかくものづくりが好きで、オシャレも創作活動みたいなもんだと思ってる。自己表現。

自己評価、自己暗示、自己表現。そう、カワイイは自己満足！まずは私が私に満足しようじゃんね。。。

てなわけで私は私のカワイイを目指していくんだけども、カワイイってあまりに幅が広いので、自分が目指すカワイイの目標決めよう。カワイイのゴール、決めるわよ！

脱・鏡確認人

自分、めちゃめちゃ鏡見る。すぐ見る。鏡じゃなくても、スマホの反射で確認しちゃう。ビルのガラスに映る自分も見ちゃうよねえ

今髪の毛変じゃないかな？洋服にゴミついてないかな？アイシャドウ崩れてないかな？肌荒れ目立ってないかな？さっき食べたご飯歯に挟まってないかな？

醜形恐怖の念が強くて、人と喋っているときは自分の見た目（特に顔）ばかりに意識が向かってしまう。自分の顔をなるべく見て欲しくないから、相手の顔もろくに見られない。

そんなコミュニケーションは楽しくないし、苦痛に感じてしまう。下ばかり見て喋りもしない、そんな自分、自分でも見てられない。

友達と目を合わせて、会話を素直に楽しみたいんだよ　あと好きな人に顔を近づけて上目遣いしながらあざといことを言う田中みな実になりたい。

（少し話が逸れるけど、高校のときに歯列矯正をしたんだよねえ　矯正器具が付いた自分の歯が本当にイヤで、あの頃は毎日虚無だったし、つかフツーに痛えし、痛いせいでうまく喋れないしで、自分史上一番人と喋らなかった期間）

だからね。。。私は自分の見た目に自信を持って、醜形恐怖を捨てて、意識を100%コミュニケーションに向けられる状態になりたい。それが私のカワイイのゴールだ！

婦人科デビューした

婦人科デビューしました。22歳。

もし「婦人科　怖い」とかで検索かけてこの記事に辿り着いた方がいたらぜひ読んでくださいな。私も同じだったよ！！！

受診を決めたきっかけ

さっそくですがなぜ今回婦人科を受診するに至ったか。それは多くの女性が毎月悩まされているだろう生理痛がきっかけ。

思えば初めて生理が来た小中学生の頃から現在までずっと生理痛に振り回されてきて、学校やバイトに行けないことも。体質だからしょうがないのかなと思いつつも、月に一回生活がストップするほどに重い生理なんておかしいだろ…と気づき「生理痛　ひどい」「生理痛　病気」で検索する日々。そこに出てくるのは怖い病気の名前の数々と「婦人科を受診しましょう」の文言。

そう、婦人科…………

当時中高生の私にとってはあまりに高すぎる壁。だって婦人科って未知すぎる。どうやって診察するの？どんな先生がいるの？

行かなきゃ行かなきゃと思いつつも怖くて見て見ぬふりをしてたらあっという間に22歳になっていました。

そんな私がついに婦人科に行く覚悟を決めたのは先月の生理。

その時の生理は過去イチで重かった。学校の授業中にズキズキと痛みだして「あ、これはヤバイ」と即早退を申し出て近くの薬局でノーシンピュアを購入。あまりの痛さと寒気で人様には到底見せられない形相をしていたので、店員さんも気付いて秒速でレジ打ってくれた。そのまま駅に向かって歩きながら薬を流し込みなんとか駅のホームのベンチにたどり着いて薬が効くまでしばらく虚無。

今まで何回かこういうことはあったけど、ついにこのとき私はあと何回コレに振り回されなければならないんだとブチギレて、怒りと痛みで我を失いながら婦人科の予約を入れました。

診察の日

覚悟さえ決めてしまえばもう「早く診察して楽になりたい」のマインドになって、診察の日まで毎日婦人科受診のポイントや受診した人の記事などを調べてました。私が実際に受診した所感と診察の流れを書きます。

だいたいどこのクリニックでも来院したら

「問診票（初診）」生理の状態や症状を書く

「診察」先生に症状をお話する

「内診」内診台にのってクスコや超音波で検査

の順番で診察すると思います。

婦人科の何が怖いって、「内診」だよね。産婦人科にあるあの足を開く内診台、怖いよね………痛そうだよね…………

パンツを脱いで内診台に腰かけると、先生が見やすい位置まで台を上げます。美容院のシャンプー台みたいにウィ〜〜ンって自動で動いて足が開かれる。ちょっと恥ずかしい。

基本はカーテンが掛けられていて先生の顔が見えない状態で診察することが多いみたいだけど、何されるか見えない方が怖いって人はカーテン開けてもらうと良いかも。

準備ができたらいざ内診。

私の場合はまずクスコという膣内や子宮の出口を観察する器具を入れて診察。その後超音波の器具を入れて子宮のエコーや卵巣を確認。（エコー見ながら子宮の場所とか説明してもらったけど正直なんも分からんかった）

バチバチに緊張してたのですが内診台に乗ったのは大体3分くらいですぐ終わりました。

肝心の痛みですが、私は全く痛くなかった……というか入れられた事に最初気付かなかった。超音波器具をぐりぐり動かされた時は変な感覚でヒッ！って声出たけど、全然耐えれるレベル。

性交渉の経験がない場合は痛みを感じる人もいるので、極力お腹の上からのエコーで検査してもらえるようです。クリニックにもよると思うので気になる方は事前に聞いてみよう。

ということで、私の緊張をよそに呆気なく終わった内診。自分は運良く痛くなかったけど、怖かったら素直に「怖いです」痛かったら素直に「痛いです」って言うのが良いんじゃないかな……とにかくリラックス！初回は無理だと思うけどリラックス！私も終始小声で「ヒ～～～」と言って紛らわしてました。

あと、服装としてはまくり上げられるふんわりしたスカートが便利だと思います。パンツだけ脱いで内診台に乗れるので楽！

男性医師だと余計緊張しちゃいそうなら、女医さんだけのクリニックとか探すといいと思う。私はそうしました。

内診が終わってパンツを履いた後、私の場合はピルを処方してもらったのでその説明を受けて診察終了でした。

多分クスコと超音波の器具を入れる時ジェルのようなものを付けて滑りをよくしていたみたいなので、それが少し下着にも着いちゃうかも。その後も用事があるならパンティーライナーとか持ってると安心かな。

婦人科怖くて行けずにいる人へ

わかる！婦人科怖いよな！わかる！！！！なんとか病院に行かずして治せないものかって思うよな！わかる！！！

でも一度行ってちゃんと診察してもらえば、この上ない安心と健康が手に入るはずなので…

それに婦人科系の病気って本当に怖い。とにかく思い立ったら早め早めに受診してほしい。

生理痛が辛くて悩んでる子、コツは生理痛でしんどい最中に思い切って予約しちゃうことです。生理終わったら「まあ大丈夫か」って思っちゃうからね……

しんどい生理痛とは決別しよう。「痛みに負けるな」とか言うてますけど、いやいや痛みは我慢しちゃいかん。マジで。

ちなみに私が本格的に婦人科に行くことを考えたのは、バービーのYouTube動画を見てから。バービーが婦人科の先生と診察やクリニックの様子などをお話をしていて、婦人科への恐怖心がかなり和らぎました。バビたん、素敵な動画を本当にありがとう。

youtu.be

そしてその動画に出演しているクリニックのインスタグラムにとてもわかりやすい内診の流れが書いてあったので、それも載せておきます。是非見てください。

www.instagram.com

婦人科に行く勇気が出ない人の役に立ちますように！！！頑張ろう！！！生理に振り回されない人生を送ってやろうぜ！！！！！